2013年10月21日月曜日

第7回市役所大通り街並み委員会


913日に、横浜国立大学より野原卓先生をお招きし、第7回市役所大通り街並み委員会を開催しました。市役所大通りの商店主10名と、市役所から9名、オオバから1名、日本設計から1名、日本ペイントから3名、横浜国立大学から3名、街なか創生協議会から3名の関係者の参加を頂きました。以下、概要を報告致します。


中央1丁目2番地区の復興公営住宅について

整備計画概要

 石巻市の復興住宅課の方から現在の復興公営住宅の整備計画の説明を頂き、そのあと意見交換を行いました。市内の復興公営住宅は現在3,250戸を予定しており、926日までに仮設住宅の方々には希望する居住地区を登録してもらい、その後再度供給計画を見直します。中央1丁目2番地区の復興公営住宅については、借地の契約が行われ次第登録できるようになります。現在は事業計画の作成を行っており、平成26年度の夏に着工を予定しています。


概要の説明を受け、以下の意見・提案が挙げられました。

・復興公営住宅をセットバックし空地を設け、街路樹を植えたり、周りの環境と調和した色彩を取り入れることで、日和山側から眺めたときの市役所大通りの印象が大きく変わる。
・歩道と一体的な駐車場や空地の活用方法を考える。その場合、市役所大通りが一体となって維持管理を行う仕組みが必要となる。

・新しく公営住宅に住む人を呼び込むには、住みやすい環境をつくるにはどうするか、新しく入ってきた人がなじみやすいコミュニティをつくるにはどうするかを考える必要がある。
・復興公営住宅の一階部分をカフェなどコミュニティスペースや地域の倉庫として使えるような、自由なスペースを設けてはどうか。
・復興公営住宅や新たにできる住宅に人を呼び込むために、市役所大通りの情報(安心・安全なまちづくりをしている、住み良い環境づくりを行っている)を積極的に発信していく必要がある。


街並みと色彩について

 オブザーバーとしてお越し頂いた日本ペイントさんより、「街と色彩」について説明をいただきました。色彩の配慮事項は大きく分けて3つ。

風土や気候などの地域性に配慮する
(例:川の近くであれば開放感のある色、山の近くであれば落ち着いた色など)
街並みなど関係性に配慮する
(例:街並みに合わせ、周りから突出しない色を採用する
公共性に配慮する
(例:慣れ親しんだ色を使う)

です。魅力的な復興公営住宅や街並みを考える上で、好みでなく周辺環境に配慮した色彩を取り入れる必要があります。テーマカラーなどであれば全面に推し出すのではなく、アクセントとして少量用いると効果的です。


■地域の課題を解決するような道路設計を

・市役所大通りは、集中豪雨のとき一時的に冠水するという大きな課題があります。新たに道路をつくる(拡幅する)際、このような従来からの課題を解決するような設計をして欲しいとの声が挙げられました。
・たとえば、「道路の中心を少しだけ低く作り、車道の両脇に排水溝を設けることで排水性を高められないか」といった提案や、車道を排水性(水をはじく)、歩道を透水性にするといった意見が挙がりました。

以上、今回は全体的な街並みの協議というよりかは、復興公営住宅ができることによって、どのようなことを考えていく必要があるか、ソフト・ハード双方に亘る多様なご意見が挙げられました。

次回は、これまでのご意見・提案をもとに、「まち」に関するルール、「みち」に関するルールについてそれぞれ詰めとなる作業を行っていく予定です。

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